ミモザノヘヤ

高田馬場の弁護士の日記です。

刑事事件・刑事政策

犯人だけの真実

犯人は誰だ•(◞≼థ≽◟◞౪◟◞≼థ≽◟) 推理小説を読んでいて犯人がわかった試しがない私が、必死で頭を巡らせています。 罪名は監禁および傷害。 明日までに犯人の目星をつけなければならないのです。 さて、よく刑事ドラマなんかで犯人しかしらないことを知っている…

ありふれたジレンマ

日本国内にあまねく存在する公的機関それは裁判所ですが、 それとおなじくらい日本全国にあまねく存在する娯楽施設、 それはパチンコです。 東京から汽車でカタコト4時間かけて訪ねてきた某支部、朝10時の申し立てがそそくさとすんだものの、午後1時まで…

場違いな歓迎 1

法廷には、その法廷を使う裁判官の名前とその日開かれる事件の表が貼ってあります。 私はそれをひととおり眺めるが趣味なのですが ある裁判所にて、担当裁判官のところに偶然友人ポンチョの名前を発見 お、刑事裁判。しかもいまやってる。どれどれ傍聴。 裁…

泥棒が失うもの

雨の降る日曜日、しばらくぶりに碁盤を取りだしたところびっくりしました。 黒い碁石が明らかに半減しています。 はるさんは訳あってお留守なので、私の家にいるのは、私とモフさんと、そして数量不明のゴキブリだけです そしてゴキブリは碁石なんか興味あり…

死刑よりも残酷なこと①

第一東京弁護士会の10月号会報がきっかけでかつての同級生何人かから連絡をもらいました。 同業だったんだね! 4% 東京にいたんだね! 5% 生きてたか! 91% なぜだろう?(´・ω・`) ところで、弁護士が声を上げるべき権利は第一にはもちろん自分の依頼…

リンさん

私が卒業した大学では、法学部には卒業論文がありません。 しかし、私の指導教官は卒論を書け、とテーマを提示。 独占禁止法と国際取引法の両方が関係していたので、独占禁止法についてはこの人に聞きなさい、と紹介されたのが、ある大学の院生のリン・シュ…

ひらけゴマ

昔、父は子供たちが寝る前に、枕もとでちょくちょく「アリババと40人の盗賊」の話をしてくれました。 毎回大変期待していたのですが、 アリババが宝物を見つけたところで、いつも父が先に眠ってしまい、 おとうさん、宝物はわかったけど、それから? アリ…

あべこべの国

最高の 遊び 仕事仲間中川とちょっと現実逃避 普段短い方の人、って呼ばれているパンダのリベンジです。苦しゅうない。 あべこべで思い出したのですが、 大阪市西区のマンションに部屋に目張りをして二児を餓死させた被告事件の被告人は控訴審においても「殺…

着たきりすずめの涙

自宅に戻ると洗濯物がすべてなくなっていました。 結構大風がふいていたのに、気軽に干して出かけてしまったからです。 自分で戻ってこないかな 糸の切れた凧の如き身軽、を志しておりますので、ワードローブは冬物ミカン箱1個、夏物半箱、すずめの涙ほどし…

となり村のおとぎ話②

私はおかあさんに頼まれてばあちゃんにおかしと葡萄酒を届けに行きました。 事件当日のことをそのままお話しします。 私はおばあさんの家に行く途中で狼に出会いました。狼は私に日本語で、 この先の一軒家のおばあさんとこの子だね と言い、それから お花を…

となりの村のおとぎ話①

小さな県の小さな村はずれの森の一軒家でおばあさんが斧でめったうちにされて死んでいました。通報したのは通りかかった猟師 そのよこにへべれけになった赤い頭巾をかぶった女が血のついた斧を持って座り込んでいました。 で、赤頭巾こと自称作家29歳の女…

とおい国のおとぎ話②

シンデレラが完全黙秘を続けている中、国内では大変な騒ぎになっていました。自宅警備員の女がどうやらサッカー中継見たさに王子様に靴を投げつけて殺す。舞踏会に招かれなかった非リア充たちからうらやまけしからんから処刑せよ。という声が多く上がりまし…

とおい国のおとぎ話①

シンデレラは12時が近づいているのに気が付いて早く帰りたくなりました。一発逆転の婚活のために来たはずの舞踏会ですが、おフランスな王子様に関西弁は通じないし、はよかえってジャージに着替えてポテトチップスかじりがらサッカー中継みたい。履きなれ…

本当の犯人

お向いのおばあさんが木に登ろうとしていました。デイサービスのお迎えを時々お見かけしていますから、そんな木に登れるようなおからだではないはずです。 あわてて、近くに行って「手伝いましょうか」と声をかけますと上の方に洗濯物が。 致命的に運動音痴…

けしからん花

玄関で鍵を開けようとしたとき、玄関前に写真のような花が一面に咲いているのにふと気が付きました。きれいだな・・・・しかしこの花、どっかでみたような・・・・ 写真にとり、頼れる同僚中川にこれ何に見える、と聞いてみたところ 中川「なにこれ、●シ?」…

はるかな帰り道

先日常磐線でお出かけ。その帰り、柏駅のホームに入りかかったとき、乗っている電車が急停止。車掌のアナウンスが流れます。 「ただいま、当電車で人身事故発生。救助に向かっています。危険ですので電車からは出ないようにして下さい。繰り返します・・・」…

雪のフル街にて

雪の降る街に来ています。 雪がまだ残っていたので雪だるまを・・・・顔つきが邪悪なのは、気のせいです。 実は今日はキリスト教の復活祭の日です。復活したのは確かイエス・キリストです。中高6年みっちり学校で教わったはずなのに、いざとなるとうろ覚え…

一筆啓上 父上様

お元気ですか。 なかなか帰ることができなくてすみません。 ジム通いも順調そうですね。 今の仕事についてから、当たり前だと思っていたことが当たり前ではなかったとやっと気づきました。 お父さんとお母さんが仲良くしていること、子供たちには惜しみなく…

見つめ合う親子

法務省地下、滅多に行きませんが行くときは必ず立ち寄るお店があります。 キャピック(刑務作業製品)のお店です。 ここでは各地の刑務所で作られた製品が売られています。丁寧に作られた製品が多いですし、お値段も安め。これを作っている人に少しでも励み…

「殺すつもりはありませんでした」の残酷さ

私は三面記事が大好きです。とくに日本を代表するクオリティペーパー、日刊●ンダイの三面記事は愛読しています。三面記事しかも興味本位でしか書いていないああいう記事でも参考になることはあります。本当です。大手新聞に書かれているような当たり障りのな…

最期の証明②

実は日本での変死体の司法解剖の割合はわずか9パーセント。91パーセントの変死体は解剖もされません。先進国では最低打率です。 しかし、東京、大阪など大都市ならまだいい方です。 司法解剖にはそれなりの規模の設備が必要です。また、監察医制度を設け…

最期の証明①

寒い日が続きます。あんまり寒くて、露天風呂気分を味わいたくなり、コンビニでパック酒を買い、お風呂に持ち込んでみました。泥パックもついでに全身に。しめて298円のエステ付き温泉・・・・ ところがなんだか様子がおかしい・・・・・連打する心臓、乱…

人を裁く重さの意味

裁判員制度が導入される際、一番世間で言われていたことは、「死刑判決を出すことの重さ」とか「裁判員が被害写真をみて心理的外傷を負うのではないか」というものだったように思います。 神戸地方裁判所で平成24年1月13日、ある裁判員裁判の判決が出まし…

本能を制するもの②

(つづき) あれは弁護士だ・・・・ 何となく、鞄みたらわかります。警察のほうに向かっているように見えるし。 と気がついた瞬間、なんと私の脚は勝手に走りだしていました。 地面以外のところを走ったのはこれが初めてです。 なぜ、そんなに急いだかという…

本能を制するもの①

恐ろしいものは色々ありますが、私は高いところが苦手です。特に、歩道橋。 脳細胞をフル回転してできるかぎりの迂回路を探し、それでも無理であれば地上との今生の別れを惜しみながら、人の5倍ほどの時間をかけて、おそるおそる渡ります。 走馬灯が容赦な…