摩訶不思議の国への旅 最終回 拝啓 井浦謙二様
先生 お元気ですか。
出かける前に先生とした話を思い出します。
兼高かおる 世界の旅
が憧れだったんです・・・・って、私確かに言いました。
でも今回参考にしたのは先生の机の右側の本棚にあった
「アジアパー伝」(講談社 西原理恵子・鴨志田穣)
です。
ところで、首都デリー以外で女性が働いているのを滅多に見ないこの国で、たとえば離婚や死別によって父親や夫を失った女性はどうやって暮らすのだろうかと思います。
もともと自立して働くこと自体予定されていない女性も多く、誰の庇護も受けることができなくなってしまったら、生活をするすべはないはずです。
婚姻法が宗教ごとに分かれているこの国でも養育費の定めはあるようですが、到底足りないでしょうね。
日本の養育費は、算定表のアレでも世界の中では高いほうだといわれていますが、住居費を考慮していないので、親子で生活するに決して十分な費用ではありません。家賃を払って生活はできないのです。
要するに離婚したら母は子を連れて実家に戻れ、ということですね。
一応先進国でしたよね、日本は。
でも大体35歳を過ぎたら日本ではぐっと働くことのできる場所が少なくなります。
最初から女性が働くことができない国よりはましかもしれませんが。
先日、インド発症の医学 アーユールヴェーダの治療を受けようと訪れました。なんだかエステというよりは赤線のような場所で、あやしげな風体の人がうろうろしていて10代の若い女の子が働いていました。久しぶりに女の子が働いていました。で、
菊谷はインドの土になりました
という文章がまた頭をよぎりました。
ところで、私はインドの美しい世界遺産も、どうしようもないスラムも、たくましい市民生活も、テロの爪痕もたくさん見てきました。硝子戸を爆破された市バスの実況見分も目撃しました。おなかもちょっと痛くなりました。
インド版オーランドブルームと歌ったり、ダンサーのお姉さんと一緒に踊っても来ました。
楽しかったです。また来たいです。でも、
そろそろビーフカレーが食べたいです。
追伸 先生、実はブログ用に保存してある先生の写真、インドで大好評です。
キタキュウシュウ、っていうのは(インドの)どこの地方かとよく聞かれますが・・・・
平成24年7月31日 文責 弁護士 菊谷淳子