裁判所のあしあと
ある地方の支部の拘置所に所用があり、えんやこらと行ってきました。
駅前で拾ったタクシーで行き先を告げると、?というので裁判所までお願いします、と言いました。
拘置所とか検察庁とかは、だいたい裁判所の隣くらいにありますので。
運転手さんは、
裁判所?裁判所があったとこかな…とぶつぶつ言っていました
(◞≼●≽◟◞౪◟◞≼●≽◟)?
さて、一昔前より鑑定技術が進歩したことによってその信用性がぐっと高まった鑑定、といえばDNA鑑定を思い浮かべられるかもしれません。
しかし、実は地味に鑑定技術が進歩して信用性が格段に高まった証拠があります。それは足跡鑑定です。
足跡をなめてはいけません。昔のえん罪事件では足跡が証拠になったものも少なくありません。昔のえん罪事件には証拠に基づかない「見込み」で始まった捜査に、それらしい証拠が集まって無実のひとを有罪にしてしまったことが多くあります。
昔の、いわゆる大きさや履き物の種類がわかる程度の足跡でしたら、ざっくりした特徴があえば容易に見込みに沿った人物にあわせることができるのです。それらしい証拠になりやすかったのです。
例えば「26センチの革靴」だったらそこらへんにごろごろいらっしゃると思います。見込みで捕まえた犯人にもぴったりくる可能性が高くなります。
現在の足跡鑑定がすばらしいのは、靴の種類、メーカー、足跡など詳細な人物特定につながることまで判明できること、畳やカーペット、火事場などからも痕跡を見つける方法があることです。ある意味DNAよりその進歩がえん罪防止につながるような気がします。
さて、拘置所にはたどり着きました。そして裁判所、ここに間違いない。
だけど…
(◞≼●≽◟◞౪◟◞≼●≽◟)…
平成26年3月12日 文責 弁護士 菊谷淳子