ミモザノヘヤ

高田馬場の弁護士の日記です。

王様と乞食

同郷の友人が東京でついにマイホーム購入。 新宿2丁目の豪華マンション。 別の友人と、「ひょっとしたら芸能人に出会うんじゃ…」と薄ら寒い期待をしつつお祝いに参上しました。 外から見上げると、本当に豪華なマンションでした。 同行した友人は ぴかぴか(新しい)ミッキー(友人の通称)パレスぴかぴか(新しい)やなあ としきりに感心していました。 ミッキーパレスはいろんなものがすごく豪華でした。ぴかぴか(新しい) 飼ってるお猫様まで高級布団を敷いていました。ぴかぴか(新しい) 私と、同行した別の友人は、だんだんおっかない気分になりました。 歩くだけで汚れるような気がして、つま先立ちで歩きました。 そして口には出しませんでしたが、同行した友人の顔は語っていました。 ミッキー仕事は昼の方だよね(΄◞ิ౪◟ิ‵ ) さて、裁判所に収入の証明として提出するのは源泉徴収票です。 しかし源泉徴収票には数字しか載っていませんのでせ、本当のその人の暮らしぶりは数字だけからはわからないことがあります。 仕事の実態を聞いて初めてわかる真実もあります。 例えば営業マン。 会社によって本当にばらつきがあります。中には交際費も含めた高額な給与を支払いつつ他方で凄惨なノルマを課す会社もあります。そうしますとノルマ達成のため自腹を切って接待費を出さざるをえませんので、ものすごい額面上の年収がありながら、実はかなり苦しい生活を強いられている場合もあります。 法の支配の及ばない家事調停などでは、そういったことはまず理解すらされません。調停委員は泳げない子供がビート板にしがみつくように算定表(婚姻期間中の生活費や養育費の基準を表にしたもの)にしがみつくので、算定表をそのままつかうことができないような事実をすごく嫌がります。 調停委員は法的思考の訓練をうけたことのないただのおっさんおばはんです。だからしょうがない。 裁判官がどの事件にもついているといってもゲームの守護霊のようなものです。 召喚しない限り、現れません。 裁判官の数が少なすぎるのです。なぜすくないのか。 我が国の裁判所の基本的な考え方は、こうです。 家庭の問題は家庭で解決しろ、しるか …というお寒い状況ですからまずは代理人ががみがみいって調停委員にわからせなければなりません。 さて帰りぎわ、友人は拙宅にて「ミッキーハウスに住んでるおまえも尊敬するわ」言っていました。 ミッキーハウスいうな…(◞≼థ≽◟◞౪◟◞≼థ≽◟) うちには、 どぶねずみがでます。 平成25年10月7日  文責 弁護士 菊谷淳子