ミモザノヘヤ

高田馬場の弁護士の日記です。

過去から来た足

友人から震える声で電話が   菊ちゃん、郵便受けのなかからエイリアンの足のようなものが見える  送ってもらった写メを見ますと、何やら、軟体動物の足のようなへんなものがちらっとはみ出ています。  菊 なんだろうねえ。気味悪いねえ。でもとってみないと気になるねえ。  友 取りに来てよ     菊 動かないんなら無機物、無機物、ほら、怖くない~  友 恨むよ~  ところで、民事裁判の判決確定には時間がかかることがあります。  判決確定は判決書送達後2週間なのですが、送達というのは判決書を受け取ってから、という意味なので、相手方が受け取ってくれない時はなかなか確定しません。書留郵便の来る時間に自宅にいない独り者とか、わざとうけとらない不届者もいます。こちらが早く確定を望んでいる場合、なんとかして早期に受け取らせる必要があります。  引っ越ししていないか調べたり、  いそうな時間(昼なのか夜なのか平日か休日か)書記官にあらかじめ連絡したり、  できることは精一杯しますが、相手が受け取りをまったく拒否してしまえば、2週間以上あっという間に経ってしまいます。  もちろん、無制限に許されることではなく一定期間が過ぎれば付郵便送達の申請といって普通郵便で送付してしまい、発送をもって送達したことにする申し立てをします。  これには、その相手が確実にその住所にいるにもかかわらず、受け取らないことを資料として提出しなければなりません。  ですから受け取り拒否があらかじめ予想される場合は、書記官にそのことを伝え、少しでも早く付郵便にしてもらうことが必要です。     ところで、写メを見返していて、思い出しました。  今年の2月と4月に何回か訪ねた函館で   私は毎回、一人でことことロープウェーに乗り、函館山に登り、そこの売店で売っているイカの干物「イカ寿メール」に250円の切手を貼り、一人で食事しながら文面を書き、せっせと友人に送っていたことを{H24.4.15「雪のフル街」参照) 半年も前に送ったイカの足に今頃気づく友よ  気づいたかな、お、メール   シュヤクバーマダトドカズ  はこだてワインですね、11月にまた送りますよ♪     平成24年10月14日 文責 弁護士 菊谷淳子 <