不都合すぎる真実
よんどころない事情により、大人の料理教室に行ってきました。生きているのもやっとの運動音痴ですが秘かに料理だけは得意なんですが、誰も信じてくれません。
調理実習みたいなもので、何人かの班に分かれてレシピ通りにすすめていきます。男女6人。全員いい歳です。はよ終われ~
目立つところ、頑張るところは他の人に任せ、せっせと皿を洗い、黙々と包丁を片付け、目立たぬよう裏方に徹していましたが、
手際がいいですね。自炊されているんですか
早くも何かの天罰があたったようです。
みんなこちらを見ています。さて、なんと答えよう。
ところで、自分のことを訊かれるのは大嫌いですが、私は尋問するのは大好きです。
尋問時に嘘はつかない、つかせない、というのがわがボス井浦謙二の方針です。そして私もこれが一番理にかなった尋問だと考えています。
誰しも不都合な真実のひとつや二つは抱えているものです。しかし、そのわずかな不都合を隠さんがため、小さな嘘をついてしまうと、そこから本当に信じてほしい大切なところまで信用されなくなってしまうからです。
真実は客観的証拠と照らし合わせて真偽を判断しますが、尋問で大切なことは答えた内容ではなく、供述時の態度そのものです。
嘘をつくと不自然な態度が現れてしまいますから、そこが不都合なんだな、とわかってしまいます。得策ではないのです。
それにしても、私への最初の尋問、一番不都合な事実に関するものです。
午前3時に帰宅する私に自炊という文字はあろうはずがありません、嘘はつきません。
真面目に、正直にお答えすることにしました。
自炊ですか?してますよ。
あたためるとか。
平成24年9月15日 文責 弁護士 菊谷淳子