国境を越えざるもの
あけましておめでとうございます。
少しずつ、記事を追加していきますので、皆様、今年もどうぞよろしくお願いいたします。
年末某国に入国しようとしたところ、入国管理官から思いがけない尋問を受ける羽目になりました。
何をしに来たのか、どこへ行くのか
前回3月10日から滞在していた時にどこに行ったのか、日本にちゃんと帰ったのか、そんなことまで訊かれました。飛行機の中であまり眠れなかったので私は眠たい。
うるさいなあ(΄◞ิ౪◟ิ‵ )
もちろん正規の旅券を提示し、ホテルのバウチャーも所持、帰りの航空券も持っている。
なのに、何度説明しても、納得してくれません。私は眠たい。
何が怪しいのか、その根拠は何だ、と訊いてみたところ、思いがけない答えが返ってきました。
「日本人はカップルか、友達連れか、ツアーで来る。我が国に友人・親戚がいないのに、一人で来る日本人など見たことがない。」
(◞≼●≽◟◞౪◟◞≼●≽◟)・・・・
「何しにきた」というので「オーロラを見に」というと
「そんなもの一人で見て楽しいか。クレイジーだなおまえ」
余計なお世話です。こういう台詞が出てくるなんて、あんたひつじどしか?
おひとり様旅行をしている釈明を異国の地でさせられているなんて、親が知ったら果たし状が来そうです。しかし、ここでひるむわけにはいきません。粘りに粘って、小一間。
ボスに問い合わせてくれ、と名刺をわたしました。
日本時間28日午前3時。日弁連に問い合わせても確認はとれないでしょうが、ボス(⊙◞౪◟⊙)ならきっと仕事していますから問い合わせてくれて大丈夫
まてよ、わがボス井浦謙二(⊙◞౪◟⊙)はこういうところからお電話がかかってきますと、
好奇心が先に立って、うっかり、
菊谷さん何をやったの(⊙◞౪◟⊙)?
菊谷さん何をやったの(⊙◞౪◟⊙)?
菊谷さん何をやったの(⊙◞౪◟⊙)?
菊谷さん何をやったの(⊙◞౪◟⊙)?
大丈夫かなあ(΄◞ิ౪◟ิ‵ )
日本は一応先進国と思っていましたが、微妙な立ち位置を感じました。私が入国しようとしたのが、南国のリゾートであれば、おそらく、不法入国の疑いはかけられなかったでしょう。また私がアメリカ市民だったら、そういう質問はされなかったのではないでしょうか。
先進国は貿易自由化を事あるごとに主張し、自国の製品が自由に他国に入ることができるよう求めています。モノの出入りはできるだけ簡単に。
しかし、人の出入りはそう簡単には認めたくないのです。
ただその国に憧れているから、その国が気にいっているからという理由だけで、他国によいしょっと住むことは簡単には許されないのです。
日本には、多くの外国人が滞在しています。その多くが日本に憧れ、日本に住みたいと思って来られた人です。
最近日本の入管の制度の運用が厳しくなり、前回の在留許可は更新できたのに、今回は在留居が認められないという事例が増えています。その不許可の理由は様々です。しかし、中にはええっと思うような不許可理由もあります。「行政の裁量」です。
もちろん、日本の国内の事情もありますから、その全ての定住を安易に認めるわけにいかないのは当然です。しかし、彼らも多くが低賃金で働いて日本経済を支え、納税もしているのです。日本も彼らの国に沢山の製品を売っているのです。将来の日本のためにもむしろ個々の事情によっては、本当は居住を認めてもよい場合も実際にはもっとあるのではないでしょうか。
だいたい、一度は日本の入管の皆様も先進国を一人旅なさって、尋問を受ければいいのです。
ところで、本当はかねてから移住したいなと思っていた某国でしたが、税金がめちゃくちゃに高いことが分かったので、今のところ計画撤回です。
謹賀新年、もとい臥薪嘗胆。次回は理論武装して入国します。
2011年1月4日 文責 弁護士 菊谷 淳子