紙の上にも三日
あるミニコンサートで少し演奏することになりましたが、しばらくピアノを触っていない状態でうまく弾く自信はありません。まだ弾けるかなあ。しかし今うちにはピアノがない。そしてその日まであと三日
さあ、どうしよう…
そうだ
新宿のとある楽器屋さんに行き、お値段にぶるぶるしながらおそるおそる少し弾いてみました。一番怪しい部分をほんのちょっとだけ。
店員さんは何も言っていないのに、空気はこう言っているような気がしました。
買う?買う?買う!買う!(◞≼☉≽◟◞౪◟◞≼☉≽◟)
買えたら買いたいなあ。しかしお値段は私に手をさしのべてくれません。
楽器屋さんに迷惑をかけてはいけないので、少し弾いては別の楽器屋さんに行き、続きを…。
…と思ってたどり着いた楽器屋さんで、寄ってきた来たお子ちゃまどもからまさかのアンパンマンマーチを所望され、おこちゃま歓喜のうちに終了…
間に合わない。そこで、考えた末、
紙のピアノをこしらえて練習することにしました。
菊谷が珍しいことをしている=新しい健康グッズ!と思った同好の士すなわちボス?(⊙◞౪◟⊙)!は最初興味津々でしたが、紙切れだとわかると、がっかりして(・´ω`・)去っていきました。
たかが紙切れ、されど紙切れ。これで芸大まで進んだ作曲家もいますからあなどれないんですよ、先生。
さて、裁判をする前に、勝てますか、ということの外にもう一つ大事なことがあります。
回収見込みがありますか?ということです。
勝訴判決をもらいますと通常は相手が期限内に判決に定められた金額を支払ってこなければ強制執行ができます。しかし相手が完全に無資力であった場合や相手の財産がどこにあるかわからない場合などは強制執行が功を奏しません。つまり紙切れになってしまいます。
債権は10年間有効ですから、相手が資力を回復する可能性がある場合には、判決も意味のある紙切れになるかもしれません。しかしコストをかけて裁判をして、回収は10年先でもよい、という原告はまれです。
たかが紙切れ、されど紙切れ。紙切れと言われないようにするのが私どもの仕事なのですが、相手の財産をきちんと把握して置くことは当事者として大切なことです。
さて、紙切れと格闘した三日間。涙ぐましい努力の結果をご覧に入れましょう。
ピアノと格闘
貧乏と苦労の代名詞、映画「レ・ミゼラブル」の何とかという曲です
平成25年10月29日 文責 弁護士 菊谷淳子