ミモザノヘヤ

高田馬場の弁護士の日記です。

知らない舞台

わが事務所のあるビルの一階エレベーターホールにはテレビが設置されていて、NHKだけ流れています。

 私はテレビを持っていませんので、テレビとの唯一の接点はこのエレベーターホールのテレビ。 たまたまなんですが、そこで朝ドラ「ひよっこ」が流れていました。

 見てびっくりしました。 茨城から集団就職?・・・・ 東京・茨城は近い。十分日帰り圏内、下手をすると通勤圏内です。 昭和30年だの40年だのでもやっぱり日帰りだったはずです。

 関西の方にわかりやすく説明すると、大体播州赤穂から大阪くらいの距離と思っていただけるとイメージしやすいでしょうか。

 そして菊谷の心の声は言っています。 辺境の支部も含めて水戸地裁に出向くときは日帰りなり。アーメン(΄◞ิ౪◟ิ‵ ) もう少し無難な場所に舞台をもってくればいいのに、あえて茨城にしたのは何か理由があるのでしょうが、脚本家は茨城にあまり行かない方なのかな・・・・。

 

 さて、テレビドラマの中の刑事ドラマではよく検察官が現場を検証したりしますが、実際は検察官は電話で捜査を警察に指示しているだけで、実際に現場に赴くことはあんまりありません。(気軽に出向いていたら事務官の分も交通費とか発生しますから役所もいい顔をしないはず。)

 しかし、実は弁護士が民事事件でもやはり現場は見に行っておこうと思う事はよくあります。 例えば、事故態様に争いのある交通事故の事故現場google mapなんかで検索すると、その場所の写真はネットで簡単に拾うことができます。

 しかし実際行ってみないとわからないこともあります。 例えば、夜の明るさとか実際の交通量。物音がどれだけ聞こえる場所なのか、現場からの見通しはどうか。 当事者の見た事、した事をイメージしやすくなりますし、気付くことがあることもあります。 その一手間を惜しんで真実を見失うのはもったいないので、私はできるだけ見に行くようにしています。

 実はもうひとつ、朝ドラに違和感を感じていることがあります。 茨城県高萩からだと、中学生が集団就職で東京になんか出る必要がそもそもあるのか。

  すぐそこに日立があるのに?

     平成29年5月8日 文責 弁護士 菊谷淳子