ミモザノヘヤ

高田馬場の弁護士の日記です。

失礼な編集

二週間前、おなかにやけどのような湿疹ができました。

いったいいつ作ったんだろう、とおもいながら放っていると 先週から脚、そしてついに昨日、手にもできてきました。

ボス(⊙◞౪◟⊙)が、それジンマシンだよ~と言うので 皮膚科にいきました。

で、ひととおり私の説明を聞いた先生は厳かに言いました。

 

水虫の検査をしましょう  (◞≼●≽◟◞౪◟◞≼●≽◟)

 

誓って言います。私は人並みに衛生を重んじる生活をしています。ええ、潔癖王子を跪かせるくらいの自信あります。

なのに。 なのに。

身に覚えがなくても受けたくないのはポリグラフ検査と同じ。

 

検査結果すぐ出ますからね~と言われてしょんぼり待合室に戻り、結果を待ちました。 (。☣ฺ⋌⋚⋛⋋☣ฺ。) (。☣ฺ⋌⋚⋛⋋☣ฺ。) (。☣ฺ⋌⋚⋛⋋☣ฺ。)

 

 ところで、当事者どうしの会話で相手の同意を得ていない録音でも民事事件では証拠として提出できますから、当事者からお持ちいただくことも多々あります。 依頼者が「録音しています」と言ってデータをお持ち下さる時には、「動かぬ証拠」と信じて疑っていらっしゃらない場合が多いのですが、私の経験では、テレビドラマの法廷ものと違って、録音から決定的な証拠が!というのは割と少ないのではと思います。

 実は会話というのは第三者が聞いて見ると「それほど決定的でもない」と感じることも大いのです。何故かというと、それは対面している当事者同士は言外の意味をそれぞれ読み取りながら会話しているので、自分に都合のいい情報を頭の中で付加して会話していることが多いからです。あたまの中で出てきた情報は言葉になっていませんから文字としては決定的な言葉は出てこないことが多いのです。  

 またずっと聴いていますと「逆方向の証拠になってしまう」部分もでてきたりします。だからといって編集したり一部だけ出したりすると証拠としての信用性が大きく損なわれますからそれはできません。 会話の録音を証拠とするのがどれほど難しいか。「徹子の部屋」という番組を文字におこしてみるとわかりやすいと思います。黒柳徹子さんとゲストとはテレビで見ていますと会話が成り立っているように見えます。しかし文字に起こしてみると、実は会話が成り立っていないことが多く、しかも意味不明な部分も多いのです。 ですから、そういう証拠に飛びつかず、期待せず、文字におこしてからじっくり検討することが必要なのです。

 

さて、不本意な検査の結果待ち。

待合室で、もしこの全身の発疹がアレだったらどうしようと悶々としていました。何から洗濯しよう。

そもそも感染原因はボスがトイレに持っていった本?、ボスの机の掃除をしたとき?・・・、暫く蟄居閉門か、

 

誰にうつしてやろうか(΄◞ิ౪◟ิ‵ )・・・・

 

自分自身が、汚染物質か核爆弾にでもなった気分で待っているその時、名前を呼ばれました。

水虫ではなくやっぱりじんましんでした。

ストレスの原因に心当たりはと聞かれましたが、

 

整理券を配るほどあります(◞≼●≽◟◞౪◟◞≼●≽◟)

 

戻ってボスに不本意ながら水虫の検査を受けたこと、悶々と悩んだこと、結果はじんましんだったことを伝えました。

翌日のこと。ボス(⊙◞౪◟⊙)がきゃっきゃと事務員にこう言っているのが聞こえました。

 

菊谷さんが皮膚科行って、水虫の検査受けてショック受けて帰ってきたんだよ~ そっとしておいてあげてね~(⊙◞౪◟⊙)

 

件名 わたしはじんましんです(◞≼●≽◟◞౪◟◞≼●≽◟)

っていうメールに添付してウイルスでも送ろうかと思案中です

    平成29年4月3日 文責 弁護士 菊谷淳子