ミモザノヘヤ

高田馬場の弁護士の日記です。

かつお節は死のにおい②

あまり立ちいらなかった開かずの間、書斎から立ち上るあるはずのないかつお節のにおい。家のどこかに白骨死体があるのではないかと捜索開始・・・・ 物見遊山でクローゼットオープンした友人達は、中からまず出てきた物品に息を呑み、それからお通夜のような顔をしてゴミ袋に何か入れ始めました。衛生と清潔を重んじる私は誓って汚れ物をいれていたわけではありません。おかしいな 彼らはぶつぶつ言っています。 (⊙◞౪◟⊙)まさかここまで病んでるとは・・・・ (⊙◞౪◟⊙)自首するなら付き添うよ・・・ (⊙◞౪◟⊙)なんまんだぶなんまんだぶ・・・ 容赦なくゴミ袋にいれられようとしているのは、起案明け・試験明けのストレス解消の割と血の出る映画TSUTAYAには到底おけないような選りすぐりの銘品です。確かに白骨死体の見つかった家からこんなもんがわんさか出てきたら、自白してるようなものです。しかも白骨は死因がすぐにはわかりませんから、容疑は濃くなるばかりです。いや、しかし、今捨てても意味ないよ。 公権力をなめてはいけません。捜査機関はレンタルビデオ履歴をちゃんと取り寄せます。 え、大丈夫、ボスと中川がついてるし。しかし二人とも言いそうだな・・・・    ( ⊙◞౪◟⊙) (⊙◞౪◟⊙)責任能力で闘うね~ 無実の方で争ってください さて無実とは犯罪をしていないことを言いますが、無罪、というのは犯罪を立証する証拠が不十分で有罪とすることができないことを言います。 日本では無罪率は全事件のうちわずか0.1%と言われていますが、それは検察官が起訴する段階であらかじめ不起訴というふるいにかけているからです。 不起訴のなかにも嫌疑無し、とか嫌疑不十分などというものもありますが、ほとんどを絞めるのが「起訴猶予」です。この起訴猶予というのは「まあ有罪になるだろうけど今回は勘弁してやる」というもごもごしたニュアンスのもので、「無罪です」というお墨付きとは違います。そういう意味では本当に無実の人が警察に逮捕され、いろいろ取り調べられて嫌な思いをしても、名誉の回復にはなりません。 でも、わざわざ無罪判決のお墨付きを得るため起訴して欲しい、起訴猶予とはけしからん、ということはできません。ただ、そういう手続きが仮にあったとしても、無罪判決をえるためにわざわざ刑事手続の続行を希望する本人がいるか・・・・ 正直私自身だって、名誉のためにそこまでは・・・・ (⊙◞౪◟⊙) (⊙◞౪◟⊙) 大丈夫、責任能力で勝っても無罪だから~ いや、名誉のために闘って下さい。 ・・・とクローゼットの中をすっかり整理しましたが、白骨死体は見つかりませんでした。 かわりに見つかったのは、ナイロン製の鞄の腐乱死体。 溶けかけて一部液体化していて、恐ろしげな物体になっておりました。においはこの鞄の腐乱死体から漂ってきていました。人間でもそうですが、腐乱死体より白骨の方がまだましでした。ええ。 たたきつぶして粉にすれば捨てられますからね へへへ 平成26年9月29日 文責 弁護士 菊谷淳子