ミモザノヘヤ

高田馬場の弁護士の日記です。

人喰鳥のわすれもの

手乗り殺人ミミズクピーちゃんをお預かりして1ヶ月。 なんどか衝突しそうになりましたが、食物連鎖の頂上対決することなく円満にピーちゃんは帰っていきました。 ピーちゃんが帰った次の日、ストレス発散を兼ね、いつものお仲間と自宅で焼き鳥パーティーをしました。メンバーは自称敏腕バイヤーしょうにん、腰痛持ち振り付け師のおどりこ、生臭坊主そうりょ、そして走る公務員なにわのガンジー 冷凍庫でキンキンに冷やしているビールをとりにいった、ガンジーが感心した顔で戻ってきました。 一人暮らしなのに、コロッケの作り置きまでしているなんてえらいなあ。 はて?(◞≼●≽◟◞౪◟◞≼●≽◟) とりあえず和平を結んでいますが私とガンジーとはイラクアメリカ程度に友好的な関係です。そのガンジーがしきりと感心しているのはちょっとこそばゆい。しかし そんなもんあったっけ・・・・ はっ!(◞≼●≽◟◞౪◟◞≼●≽◟) さて、先日述べた親子関係についての最高裁判決で私が非常に疑問に思うところがあります。 あの裁判、なぜ起こったのかというと、婚姻期間中に妻が子供を懐胎(妊娠)した場合、その子は夫の子と推定されます(民法772条)が、これを否定するための裁判(嫡出否認の訴え)は夫しかできない、からです。 この嫡出否認の訴えについて裁判所はいつも「早期に子供の身分関係を確定させる、という趣旨には合理性がある」と言うのですが、本当に早期確定が大事なら期間を限定すれば十分です。 訴えることができるのを夫に限定する必要は全くありません。 他人の子供を育てさせられるなんて滅相もない、そりゃあ訴えを起こすのが普通でしょ、と思われるかもしれません。 受験生だった頃は私もそう思っていました。しかし、現実は違います。男性と違って女性が浮気するとき、それは夫を見限っているときです。まして浮気相手の子供まで産む決心をしているならたいていの女性は、その実父と子供との生活をすでに考えているだろうと思います。 現に今回問題となった裁判でも子供はそれぞれ実の両親と暮らしています。 ・・・・こういう場合、別々の道をすぱっと歩める真の漢は残念ながら私の見てきた限りでは多数派ではありません。(そんな漢なら妻は浮気しない・・・・)。たいていは恨みと未練でいつまでも粘着しています。  そんな場合。わざわざ浮気の結果生まれたよろの子供のために誰が裁判など起こしてやるでしょうか。むしろいつまでもいやがらせのためにそのままにしておきたいと思うだろうと思います。 子の身分関係にかえって長期間不安定でかつ壮絶な闘いを強いるのは、この出訴権者を夫に限定している点です。裁判所が「子の福祉」といっていますが、子の視点から立つと、なんだか言っていることが不合理に思うのはこういう点です。 残念ながらこれを解決するのは司法権ではありません。立法ですから。法律が変わるまでまたなければなりません。 さて、次にビールを取りに行ったのはなんでもよく食べるしょうにんでした。 にやにやして戻ってきました。 その次にビールを取りに行ったのは割と神経質なおどりこでした。 真っ青な顔をして戻ってきました そりゃそうです。 冷凍庫に入っているのはコロッケじゃなく、 ぴーちゃんの忘れもののおやつの冷凍ヒヨコさんたちですもの。 読経やめなさい。 トリの視点からすれば、大人になってから食べられるか子供のころに食べられるかの違いしか・・・    ・・・・いえ、すみません、今片付けます。      平成26年7月24日   文責 弁護士 菊谷淳子