ミモザノヘヤ

高田馬場の弁護士の日記です。

星の国から⑦ カジノ・ロワイヤル

私と中川はそもそもカジノを楽しみに星の国に飛んできました。 それなのに、ここのシステムは現金払い。華系の銀行のATMは充実していますが,このカジノには私達が使えるATMはありません。 中川は2ドル札5枚、菊谷は50ドル札1枚。 しかし2人が遊ぼうと眼を付けたスロットは10ドル札以外飲み込んでくれません。 いつも冷静な中川はどうしてもカジノで遊んでみたかったらしく、 血相変えて両替してくれる場所を探しにいきました。 ギャンブルは人を変えるようです(⊙◞౪◟⊙) 苦労の末、カウンターのおばちゃんに無理矢理10ドル札にチェンジしてもらい、どうにかカジノ参戦です。中川は10ドル札1枚、菊谷は5枚。 帰りのバスの時刻まであと10分を切っていましたし、中川が10ドルしか持っていませんから私は, 自分も10ドルかけて終わろう、下妻のパチンコとあんまり変わらんし…(⊙◞౪◟⊙)と思っていました。 いざ、並んでスロット参戦。 ところで、大きな声でいうのははばかられることなのですが、 裁判にもツキというものがあります。 その最たるものが、裁判官の異動です。 事件によっては裁判官の価値観に左右されるところの大きい事件があります。 離婚事件における離婚原因、建物明渡請求事件の正当事由の判断など、 どちらとも判断できる事件はたくさんあるのです。 裁判官が交代したとたん、急に心証がこちらよりになったり、その逆もあります。 裁判官も人間ですから,その考え方は千差万別です。 裁判官によって価値判断が分かれるな…と思う事件の時には本当にひやひやします。 しかし、それでもまだ東京はましです。その程度のツキですみます。 東京地裁では,同じ裁判官に2件あたることがそもそも珍しいことですが(家裁では割とあり、高裁ではたまにあります)、地方の支部などでは裁判官が民事も刑事もその人ただ一人、ということがありますので、 その地域の方々は変なの(◞≼◎≽◟◞౪◟◞≼◎≽◟)がきますと、たまりかねた弁護士会が暗殺者でも差し向けない限り次の異動までの3年間泣くことになります。 法の支配が地方に及ばないのは弁護士過疎だけが原因ではないのかもしれません。 さて,同時に始めたスロットですが、意外にも10ドルでそこそこ遊べましたので、中川はスロットに早々飽きたようです。 菊谷は、一旦大負けして20セントまでに減ったものの、その後盛り返し10ドル80セントまで取り戻しました。が、そうしますとまた天の声が。 もうちょっといける(人差し指サイン ՞ਊ ՞)人差し指サイン そして…ええと…取り返さないと。だんだん 眼の変わりま そして天の声がまたささやきます あと4枚あるではないか(人差し指サイン ՞ਊ ՞)人差し指サイン そして… 中川が私を引きずるようにしてバスに押し込め、カジノロワイヤルは終わりました ギャンブルは人を変えません。その本質をより明確にするだけです。 平成25年4月4日 弁護士 弁護士 菊谷淳子